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横座りの弊害

骨盤が歪まないようにするにはどうしたらいいですか、と聞かれることがあります。骨盤が歪む原因は人それぞれ違いますし、いろんな要因が考えられるので一概には言えませんが、それでもと言われれば、横座りをしないこととお答えします。横座りをすると、片側のお尻だけ床に接地し、さらにそこに体重がかかりますので、骨盤が歪むことは容易に想像できます。骨盤が歪むと背骨にも歪みが生じるのは身体の繋がりからいって当然のことです。

 

今朝起きた時から、右耳の詰まり感と耳鳴りに悩まされている方が来られました。Kさんという女性です。時間の経過と共に耳鳴りは軽減してきているようですが、まだまだ気になるほどの音が鳴っているとのことです。

どうやらKさんは、この症状をネットで調べたようで、突発性難聴と出てきて心配しています。

 

耳の問題は側頭骨や後頭骨のズレが関係してることが多いです。Kさんの側頭骨を観察して見ると、右の側頭骨が下がっていました。右耳に異常が出ているので、やはりこれが原因の可能性があります。

 

側頭骨の下がりと重心の傾きは連動していますから、まずは重心の傾きを修正してから、側頭骨を調整します。側頭骨、後頭骨が整ったところで、耳の詰まり感や耳鳴りはどうですかと聞くと、軽くはなりましたと仰ります。音の鳴りも減ってはいるけど、まだ鳴っていることは確かなようです。つまり、Kさんの耳の症状は側頭骨だけの問題ではなかったということです。

 

次に考えられるのは、頸椎のズレです。耳と関係しているのは頸椎4番です。ただし、直接頸椎に触れるのは危険なので、整体屋 風〜kaze〜では頸に直接触れることはほとんどありません。ではどうするか。頸椎と腰椎は連動しているため、頸椎のズレをとるには腰椎のズレをとることです。

 

椅子に座ってもらい、腰椎の状態を観察すると、腰椎のいくつかが右へ捻れていました。詳しくお話を聞いてみると、数日前に仕事関係の食事の席で、はじめは正座をしていたようですが、それも徐々にキツくなり、止むを得ず横座りになってしまったとのこと。

 

椅子に座ったまま、腰椎のズレを修正するとKさんは、あっ、耳鳴りが消えましたと言われました。腰椎のズレが整ったことで頚椎も揃い、耳鳴りと耳の詰まり感の症状が消えたことになります。

 

 

今回は横座りが骨盤から腰椎を歪ませ、それが頚椎まで波及し耳鳴り、詰まり感へと連鎖していました。横座りは百害あって一利なしです。