· 

乳様突起

頭はいくつかの骨が組み合わさってできています。耳のあたりにあるのが側頭骨で、その先端を乳様突起といいます。耳たぶの後ろに尖った骨があり、簡単に触れられますが、これが乳様突起です。

 

この乳様突起が左右で高さが違っていることが多い。自分で確認してもわかると思います。左右どちらが下がっているでしょうか。下がっている側に問題が起こりやすい。

 

乳様突起の高さが左右で違うということは、側頭骨自体に左右差があるということ。もっというと頭の骨全体がわずかながら歪んでいるといえます。

 

 

では、この乳様突起が下がっていると、どんな問題が起こるのか。

 

まずは噛み合わせに左右差が生じます。乳様突起が下がっている側の奥歯のほうが余計に強くあたりやすくなります。次に頸の筋肉の緊張が左右で変わってきます。頸を左右に傾けてみて、どちらかの頸の横側に違和感や突っ張り感があれば乳様突起の左右差が考えられます。

 

 

乳様突起の調整法

 

左右の乳様突起に指をあて位置を確認します。

例えば左側のほうが下がっているとすれば、左の乳様突起に親指をあてたまま、頭を少し左へ傾けます。つまり、下がっている方を、余計に下げるように少しだけ傾けます。

 

これを30秒ほど行った後、頭をまっすぐに戻すと、乳様突起の位置も左右で揃っているはずです。まだ揃っていなければ、同じことをもう一度繰り返せばいいです。

 

左右の乳様突起が揃うと、奥歯の噛み合わせが揃い、頸周りも楽になってきます。

ただしこれは対処療法で、根本は腕や脚からの引っ張り、重心の左右バランスが関係してきますので、それらを整えておくとなおいいでしょう。