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股関節の痛みと骨盤

股関節の痛みで来られた方です。仮にAさんとします。


真っ直ぐ立っているだけでも痛く、歩くのも脚を伸ばすと痛みが出るため前かがみになりながら小幅で歩き、靴下を履くのも、股関節が曲げられないため難儀し、仰向け、うつ伏せでも痛みが出るという状態です。
割とひどい状態に感じますが、結論から書きますと、骨盤の調整と膝の捻じれを修正すると、股関節の痛みはほぼゼロになりました。
Aさんの骨盤は大きく歪んでいました。
まず左右の腸骨が前後に捻じれて、さらに回旋しながら傾いている。それに伴って仙骨自体にも歪みが生じています。
仙骨から坐骨につながる靭帯が硬くなり、大転子も張り出しています。
それらをひとつずつ、観察しながら調整し、その都度痛みの確認をするという繰り返しです。反り腰ぎみを修正し、腰椎のズレも整えました。
骨盤周りがある程度整ったら痛みの具合はずいぶんよくなってきたようですが、あと少し、太ももあたりが引っ張られる感じが残っているとのこと。
さらによく観察すると、膝に捻じれがあります。ややX脚傾向です。この捻じれを整えると、股関節の痛みはほぼゼロになったということです。
調整後、いろいろ動いてもらいましたが、歩行は問題なく、靴下を履く動作やしゃがむことも大丈夫になりました。
股関節の痛みに対しては、まず骨盤をしっかり整えることが重要です。片脚重心や足組み、横座りなど骨盤が歪まないような生活を心がけることも必要でしょう。