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指の痛みと鎖骨

何か物を持つと手の指が痛いという方が来られました。たいして重たくないもの、例えば食器程度の重さでも痛いそうです。

この方は元々ヘルニア持ちで、腰をかばうため手や腕に力を込めて立ち上がったり、起き上がったりしていたのが積み重なってしまった。

室内にある椅子を持ってもらうと肘と指に痛みを感じます。それも左右の肘と指の第二関節左右とも全部が痛いようです。

通常、指に痛みがある場合、指関節に歪みがあることが多く、それを調整することで痛みも消えるのですが、今回はすべての指なのでひとつずつ調整していくととても時間がかかってしまう。
それに指の関節に触れてみると歪みがあるような感じではありません。

つまりこれは指の関節が歪んでいて痛みに繋がっているわけではないと判断しました。

手や指に症状があれば鎖骨の関節をみろ、という教えがあります。実際に鎖骨と胸骨の関節、胸鎖関節に触れるととても痛がるので、ここを軽くつまんでしばらくジッとしていると胸鎖関節が調整されます。

そのようにしてもう一度先ほどのように椅子を持ってもらうと不思議と指の痛みは消えていました。指から遠く離れている鎖骨の関節が指の痛みの原因とは思いもよらないようで驚いておられましたがこのようなことはままあることです。